STAR
アソシエイト
奥原 香菜
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インテリアってなんだろう?建築ってなんだろう?

奥原香菜(26)
武蔵野美術大学インテリアデザイン専攻
2019年、アシスタントとして入社。 2021年、シニアアシスタント。 2022年、アソシエイト。
趣味は音楽を聴くこと。ライブに行くこと。
気分転換は、14歳のミックス犬、ぼんちゃんと家で戯れること。

<毎日好きな服を着て、自由に仕事がしたかった>
ボクは幼い頃からモノ作りが大好きでした。父がインテリアデザイナーということもあって、自然にこの仕事を選び、縁あってSTARに入社しました。 営業のような仕事は、ボクには向いていないと思っていました。スーツのような、堅苦しい格好で仕事をするのは絶対に嫌だったんです。高校も、制服がない学校を選んだくらい。 今は毎日好きな格好で仕事ができて、気分がいいです。 入社して、まる3年になります。最近になって、やっと仕事が見えるようになってきたかな、と思います。少しずつ、人に聞かなくても、自分の判断で動けるようになってきました。 はじめは慣れないことが多くて、かなり戸惑いました。ボクはインテリア専攻なので、建築の構造や法律についてなど、分野的に学んでこなかったことがたくさんあります。今も働きながら追いかけて勉強しているという感じです。 学生時代とは違って、実際の仕事では、建物、空間を現実的に考えます。例えば家なら、どのようにしたら人が住みやすくなるのか。ホテルなら、オペレーションを円滑にする方法を考えながら作る。 当たり前のことですが、美大生から社会人になって一番のギャップはここにあったと思います。 美大は、自由な校風で、まさに“なんでもありの世界”。現実的・非現実的にかかわらず、自由に考えて作品を作ることができました。ボクがテーマにしていたのは、駄洒落のようなアート。言葉や動作を作品に落とし込むというものです。例えば人間の足をイメージした椅子、三つ編みをモチーフにしたアクセサリーハンガーなど。イラストも得意です。 なんでもありの世界から、現実的な仕事に取り組む。それは難しいことも多いですが、建築の人たちが苦手とするグラフィック的な要素や、インテリアに奇抜な要素を取り入れるという提案ができることは、自分がこれまでやってきたことが生きているからだと思います。

<ある意味STARも“なんでもありの世界”>
美大出身の自分が持っている、ちょっと変わった感覚が生きるのは、このSTARが、建築からブランドデザイン、ライフスタイルのすべて提案する会社だから。ある意味、この会社も“なんでもありの世界”です。 リゾート、プロダクト、寺院、教育施設…… 案件の独自性は、全国的にみても、かなり際立っているのではないでしょうか。 例えば大手の建築事務所に勤めている友人は、チェーン店やホテル、オフィスなど、クライアントも大手ではありますが、何かしら決められたカタチのある中で仕事をしています。ボクたちはすべてのコンセプトからゼロスタートで考えて作っていくものが多い。建築、インテリア、植栽からオペレーションについての提案、とにかく、この会社はなんでもやるんです。 それは大変なことの方が多いとは思いますが、実際にやりがいがあります。 ボクはコロナ禍の直前に入社したので、実際に現場に出る機会が少なく、なかなか自分が携わった案件の完成品を見ることができませんでした。最近、はじめから関わったインテリアの案件が終了して、完成したものをこの目で見たときには、心から達成感を感じることができました。

<年齢も国籍もさまざま。言いたいことが言える環境>
幼い頃から、人と話すことが苦手なタイプでした。 第一印象があまり良くないようで、就職活動も難しかったです。大手の入社試験で、「作家活動をした方がいいんじゃないですか」と言われたこともあります。 この会社に入社したばかりのころも、専門的なことがわからないこともあって、引っ込み思案だったと思います。 それでも、最近は、お客様と話すときも、社内の打ち合わせでも、「なるべく積極的にいこう、しっかりと意見を伝えよう」という気持ちになっています。 自分が考えていることを言わないと、モヤモヤした気持ちを引きずるだけです。 STARに入ることで、「言って良くなることなら、言った方がいい」、そう思えるようになりました。 ボクよりも入社年次が若い人はいますが、社内での実際の年齢としては、自分が一番年下です。でも、この会社では、あまり年齢は関係ありません。そもそも代表の佐竹さんが年齢を気にせず、上も下もないという考え方の人なので、ボクも佐竹さんには自分の考えをわりとストレートに伝えています。 社内の雰囲気は、とてもいいです。外国人の社員もいるので(台湾・中国・シンガポール)、敬語にこだわることなく、フランクにやりとりできるのもいい。人間関係のストレスが少ないというのは、働き続ける上で、とても重要なポイントだと思います。 また、teamSTAR®☆というクリエイティブ・プラットフォームを立ち上げ、さまざまな業種のプロフェッショナル達とコラボレートをしています。これも他にはない、STARならではの取り組みです。社内と外部の人との仕事の進め方はそれぞれ違うので、やっぱり難しいなと感じる時はあります。でも、新しいことを学ぶ面白さ、意外な発想への驚きなど、刺激を受けることも多い。 本当にこの会社は、大変だけど面白い、面白いけど大変、なんです。
☆建築家佐竹永太郎のイニシアティブにより2021年より本格始動した建築、空間デザイナーが共創するクリエイティブ・プラットフォーム。「デザインの力で世界を美しくする」ことを目指し、組織の枠を超えてあらゆるジャンルのデザイナーがチーム一丸となって様々なプロジェクトに取り組んでいる。

<自分から考えて行動できる人は、仕事を楽しめる人>
デザインの世界には、終わりがありません。正解もない。だから、理不尽なこと、時間がかかってしまうことは多々あります。ボクたちの提案と、クライアントの要望をすり合わせることは、本当に大変だなあといつも思います。 勤務はシフト制。週に何日かは、リモートワークをすることもあります。 残業は、あります。残った仕事を、土日に家でやったりすることも…。複数のプロジェクトを抱えることが多いので、そのやりくりが大変です。仕事量と締め切りのスケジュールを調整して、もっと休みが取れるようになるといいな、と思います。 ただ、仕事にのめり込むと、家でも会社でも止められないというところはあります。 やっている最中は、あまり大変だとは思わない。タスクをこなした達成感の方が大きいんです。自分でもいい性格だな、と思いますけど(笑)。 9時から5時できっちり仕事を終わらせたい人には、この業界は難しいでしょう。それはSTARだけでなく、どのアトリエもそうだと思いますが…。モノ作りにやりがいを感じ、楽しむことができる人なら、続ける価値のある仕事です。 自分から考えて行動すること。意見をいかに伝えるか。また、自分自身がやりたいことを、しっかり持っていることも大事だと思います。

<これからSTARでやりたいこと>
「建築とインテリア、どちらがやりたいの?」と聞かれたことがあります。 建築ってなんだろう、インテリアってなんだろう、と思う。ボクは、どちらも分けて考えることはありません。 ボクには建築の資格はありませんが、カタチを作るという意味では、アートもインテリアも同じ。もっと大きな意味で考えながらやりたいと思います。 最近の希望は、自分がイチから携わったホテルの竣工を見てみたい、ということ。 いくつも図面やグラフィックを描いてきましたが、まだ実現には至っていません。 でも、きっとそんな日がくると思います。 仕事をしていると、どんどんやりたいことが生まれてくる。 建築やインテリアの仕事をしている人は、みんなそうなんじゃないでしょうか。 最近は、あらゆるシーンで判断を任されることも多くなってきたので、自分が仕事を仕切る自信をもう少し付けなければ、とも考えています。 STARでは、きちんと日々の仕事を積み上げていれば、評価され、昇進できるという安心感があります。上の人たちとも垣根なく話すことができる気楽さもありがたいです。 ボクは今も、自分自身の絵を描いています。仕事だけでなく、モノ作りを、やりたいことを、ずっと続けていきたいと思っています。